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詭弁と建築家
07年.09月.10日-15:41 

「詭弁」って聞いたことがありますか? 西洋の歴史で古代ギリシャの平和なアテネでは「言葉は刀より尖がっている」という言い方がありました。 自由な人は自分の財産、仕事、関係を守るために「アゴラ」広場で語っていました。 話の上手な人は皆を悲しませたり、喜ばせたり、心を動かせたり、素晴らしいパワーを持っていました。 その中で、哲学が誕生する前にソフィスト学(=知識を探している人)が考えを巡らし、話をする技術を見事に磨きました。 もちろん、ソフィストが発展させた雄弁なテクニックは、話の内容そのものが正しいとか正しくないかとかはあんまり関係がありません。 個人的な意見を真実として伝えることもあれば、明らかな嘘を誤魔化したいときにでも便利な道具です。 この理由で、「sophism」 「詭弁」はあんまりいい響きがありませんが、よくみたら私たちの住んでいる時代はこの「魔法の言葉」はとても多いです。 論理的な論証にはいろんな形があります。たとえば、「illicitus minor」という構造の場合、真ん中に入っている前提は分割の意味を持っていますが、結論のときに合成の意味を持たされます。 2つの詭弁を比べてみましょう:


 クラッシク詭弁
大前提)
ソクラテス氏はひげを持っています。
小前提) ソクラテス氏はギリシャ人です。
結論) ギリシャ人はひげを持っています。

 現代的な詭弁
大前提)
安藤忠雄氏の建物は(大阪の住吉の長屋※のように)おしゃれですが、実用性は低い。
小前提) 安藤忠雄氏は建築家です。
結論) 建築家の建物はおしゃれですが、実用性は低い。
※住吉の長屋の場合、表部分と水周りの間に中庭がありますので、お手洗いを使うときに夜でも、雨の中でも、屋外スペースである中庭を取りぬけなければなりません。

「言葉の遊び」として、詭弁は面白いかもしれませんが、明らかに不正ですので、だまされないようにお気を付けてください。
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