昨年末のとある休日、洗い終わった白菜を干しているところです。
私「ひのき屋」はスローフード実践者というほどのものではありませんが、
近所の親父仲間と市民農園を借りて、楽しむ程度の野菜をつくっています。
この日は白菜の収穫にあわせた鍋パーティーの日です。
もっとも鍋に使うのは巻きの少ないものや形の良くないものなど一部だけ。
巻きのしっかりしたものは漬物にするのです。
白菜は四つ割りにして水洗いします。
農薬を使っていませんのでけっこう虫(芋虫やらナメクジやら)がいます。
一所懸命目を凝らしてそれを取り除くわけですが、見逃しもあるかもしれません。
でもどうせ白菜を食べている虫なのだから白菜の味しかしないだろうと・・・
それを日干しするために並べたのが冒頭の写真です。
きらきら輝いて見えるのは自画自賛というのでしょうか。
半日干して(干すことによって甘みが出るそうです。)コンブと赤唐辛子をいれて
塩漬けにしました。何しろ船頭が多いものですから塩が多いだの少ないのだの、漬物樽が
大きいだの小さいだの・・・勿論これも楽しみのうちですが。
白菜漬け作業が終わった後はいよいよ鍋です。
これまた奉行がいっぱい居るものですから鍋の味付けが決まりません。
そこで3通りの鍋を作る事になりました。
ひとつは一味唐辛子をたっぷりいれたキムチ風鍋、
ひとつは正統派寄せ鍋、
もうひとつは白菜と豚のバラ肉と塩だけを入れた白菜の虫に封鍋、
これは白菜からおいしいおつゆが出て一番白菜のおいしさを感受できました。
スーパーで買っても幾らもしない白菜ですが、一から自分たちで育て加工して、
無駄なく皆で食べる。買うよりはるかに高い労賃がかかりますがこれが楽しい。
無駄なくというのもミソです。
作ったものがあまってしまったり、食べ切れなかったりして無駄を少しでも
感じてしまうと今までやってきた気持ちが半分に萎えてしまいますから。
それをああじゃない、こうじゃないと仲間で飲みながら時間を過ごす。
私にとっては贅沢で至福の時間でございます。