今日はかわいそうな異人館を紹介します。
外から見ると分かりやすいですが、ペンキがはがれています。根本的に傷んではいないですが、どうも愛情足らずな家なのは間違いないです。
昔はロシア人の家だったのですが、現在はひとが住んでいない個人邸です。
近づいてみると、文化財登録のプレートが張ってありますね。
地元の方が声がかけてくれて、話を聞きました。主なポイントは下記のとおり:
1.「重要文化財として登録をされると自由に拾われられへん!」
2.「法律でうるさいことを言いおる!」
3.「古いから使えないね・・・」
4.「この物件もポートアイランド、王子公園みたいなところに移築ができれば新しいものが建てられるのに・・・」
異人館に関してぜんぜん関心がなければ、将来はどうなるでしょう。
1.確かに、法律は硬すぎるので、建物を壊すか博物館に変えるしかできないですね。その間は選択枝がないのでつらいですね。
2.住民の利益を守りつつ、個人の自由を守れる方法はないでしょうかね...とおもっています。
3.この方程式は一番恐いですね。「歴史的」と「不便」は全くつながりのないコンセプトなのに...
4.北野があって、異人館がここで建てられた。今のプレハブとは違って、窓の配置、間取り、装飾は現地と調和をとれるように考えた建物です。
建物と地域は1対1の相互関係です。たとえ建物を移築して、保存ができても、街並みはどうなるでしょうか。
移築で建物の形は守れるのですが、建物の魂は亡くなります。
例えば、動物好きな人は博物館の剥製を見て嬉しいと思いますか。
今は北野では70%の建物は1970年代からのRC造のマンションです。昔の街並は永遠と進化しています。
しかし、昔を振り返って、悲しんでも無駄な涙。それより、これからはまだまだ長いですね。
古いものであろうが、新しいものであろうが、街に対して関心があれば、街は元気になりますよ。
前向きで頑張りましょうね!
Posted by ヤコポ