Chi tollera il mentire, insegna a rubare.
2002年に起こった事ですが、大阪市が広場のプロジェクトのために、白いカッラーラ大理石の噴水を探していました。
ご存知の方は多いと思いますが、カッラーラ大理石はイタリア産の白い大理石、ローマ時代から有名です。ローマ時代までに切り出された材料と比べると、今の大理石の色は少しグレーになっていて、石模様もあります。白い大理石の中で最もクラシックな雰囲気に日本人彫刻家:安田侃氏も大感激されています。
しかし、大阪の場合は中国産の白い御影石の噴水を「カッラーラ大理石」として取り付けることになりました。理由としては、「中国製のカッラーラ大理石の方が白い」という事でした。
技術、コスト、好みの話は別にして、カッラーラは大理石の種類である前に、イタリアの町の名前です。最近は事実や本質より、見た目を大切にします。
中国産の大理石はきれいかもしれませんが、どうしてカッラーラ大理石って呼ぶ必要があるのでしょう?これは誤解の元になるのではないでしょうか。
世界にはブランドの価値を守るために、コピーライト法がありますが、もちろん区別が難しいところもあります。しかし、もっとも基本である事実は、はっきりしやすいでしょう。例えば、「この街はミラノ」、「この街はナポリ」:イメージは付いてくるかもしれませんが、事実は事実です。ミラノにいて「ここはナポリ」と言えば、嘘になりますよね。
イタリアには、地域を守りつつ、この当たり前の事実をはっきりさせる法律があります。初めにワインのためにD.O.C. という方式を始めました。これはdi origine controllataという意味です。ウィキペディア(Wikipedia)参照DOC
エンドユーザーを守るために、CHIANTIというラベルが貼っているワインが、本当にフィレンツェとシエナの間にあるキャンティの丘のものかどうか証明します。
エンドユーザーを守りながら、ブランド名の乱用を防いでいます(キャンティワインが美味しいかぎり・・・)
ワインや食べ物だけではなく、広い範囲で言葉の意味を守る様式があればいいのではないでしょうか?
手づくりDOCといえば、本当に「手」で「作っている」という意味が保障できれば安心ですね。
Posted by ヤコポ